
猫白血病ウイルス感染症とは
猫白血病ウイルス感染症は猫白血病ウイルス(FeLV)によって引き起こされる病気です。
猫白血病ウイルスは、感染した猫の、唾液、鼻汁や涙、尿や糞便、血液、乳汁や胎盤から排泄されます。
感染経路は感染猫との喧嘩、グルーミング、食器の共有などがあります。
一度の接触で感染することは少ないですが、持続的に感染猫との接触を行っている場合に感染することが多くなっています。
FeLVは環境中では弱いため、すぐに感染力を失うため空気感染はほぼありません。しかし、ペットシーツなどの湿った環境では感染力が長く持つ傾向にあります。
FeLVには3つの感染タイプがあります
①ウイルスが骨髄に感染したままの状態である持続感染
生後4か月以内に感染した場合、持続感染になるケースが多いとされています。
②感染が一時的で免疫が働くことでウイルスを完全に排除することができる一過性感染
③骨髄やリンパ節にウイルスが潜んでいるものの、免疫によりウイルスが抑えられている潜伏感染
普段は無症状ですが免疫力が低下した際にウイルスが活発化してしまい持続感染となるケースがあります。
症状
初期症状には、食欲不振・貧血・口内炎・発熱・リンパ節の腫れなどが見られます。
また、猫白血病に感染した猫は免疫力が低下してしまうため、病気にかかりやすくなってしまいます。
症状が悪化してくると重度の貧血、下痢、リンパ腫などがあり、妊娠猫の場合流産してしまうことがあります。
また、軽いケガや傷が治りにくくなる場合があります。
治療
この病気に対する特効薬はありません。そのため、発症した病状、症状に対する対症療法、感染症の予防、栄養状態の維持に努めます。
猫白血病は4種・5種ワクチンでの予防が可能となっています。