和歌山動物医療センター

和歌山県岩出市の和歌山動物医療センターでは犬、猫、小動物の予防接種、去勢手術を行っています。

 

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胆嚢破裂、胆嚢粘液嚢腫について

胆嚢破裂、胆嚢粘液嚢腫について

胆嚢粘液嚢腫とは
病態
胆嚢粘液嚢腫は、胆嚢内にゼリー状の粘液が過剰に貯留して胆嚢が拡張した状態になり、胆汁の分泌障害や破裂を起こす病気です。

症状
軽度の場合は症状がみられないことがあり、健康診断等で発見されるケースも多くあります。嘔吐、下痢、腹痛、食欲不振などの慢性的な消化器症状がみられ、肝障害が起こる場合もあります。


胆嚢破裂とは
病態
胆嚢破裂は胆嚢粘液脳腫や急性壊死性胆嚢炎、肝外胆管閉塞などにより生じ、胆嚢の中に存在する胆汁が腹腔内にでることで腹痛、食欲不振や嘔吐、下痢、虚脱など非特異的な症状が認められ、腹膜炎や黄疸が見られます。犬の胆嚢炎は早期発見と早急な治療が必要です。

治療
軽度の場合は、食事療法等の内科的治療を行います。症状が進行している場合や破裂してしまった場合は胆嚢を切除する外科的な治療を行います。

コロンちゃんのケース(胆嚢炎による胆嚢破裂)

1週間ほど前から息が荒く、嘔吐しており、最初の病院で肝臓が悪いと言われ入院しました。
しかし、改善されず、ぐったりしているので、別の病院で診察、検査を受け、胃に水が溜まっていると伝えられ、当院に来院されました。CT検査の結果、ひどい胆嚢炎から、胆嚢が破裂していました。死亡の危険性があるため、超音波メス、Sonicisionを用いて緊急で胆嚢を摘出する手術が行われました。手術後も元気がなく、ぐったりしていましたが、徐々に回復して、食欲も戻り、すっかり元気になり退院されました。


マックちゃんのケース(胆嚢粘液嚢腫)

急にひどい嘔吐をし、元気、食欲がなくなったと来院されました。
血液検査をすると、肝臓の数値がかなり高くなっており、 エコー検査・CT検査によって胆嚢粘液嚢腫と、肝臓にも結節病変があることがわかりました。死亡に至る可能性があるため、Sonicision、ソノキュア等で胆嚢粘液嚢腫摘出術と、肝臓部分切除術を行いましたが元気になって退院されました。


ロコちゃんのケース(胆嚢粘液嚢腫)

定期診断のために来院され、肝臓の数値が非常に悪く緊急入院されました。検査の結果、胆嚢粘液嚢腫で、胆嚢がパンパンに腫れていました。破裂してしまうと命にかかわるため、胆嚢摘出手術を行うことになりました。手術後、数値も少しずつ良くなり、今は元気に通院されています。

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