和歌山動物医療センター

和歌山県岩出市の和歌山動物医療センターでは犬、猫、小動物の予防接種、去勢手術を行っています。

 

トリミング
HOME >  INFORMATION  > 病院便り

輸血について【その2】

くぅちゃんのケース

他院で重度の貧血と診断され、CT検査や骨髄検査をした方がいいと勧められ、大阪の二次診療の病院に行かれ、輸血をしてもらったそうですが、地元で検査・治療を希望され、当院に来院されました。他院で処方してもらった内服薬が体に合わず、服用してから嘔吐・下痢・よだれがひどくなってしまいました。当院で改めて内服を処方、通院してもらい下痢や嘔吐、よだれは改善されました。貧血があるため輸血を行い、原因精査のためCT検査と骨髄生検を実施しました。検査により子宮水腫と脾臓腫瘍が見つかり、骨髄は正常と考えられました。しかし、内服による貧血のコントロールが困難になり、貧血の原因に脾臓腫瘍も関係していると考えられました。脾臓と子宮・卵巣の摘出手術、その後の入院治療により元気に退院されました。

ミールちゃんのケース

何日もスープ状の物しか飲めず、非常に弱ってきていたので、地元の病院の紹介で、大阪の二次診療の病院を受診しました。その際にエコーで腸に大きな腫瘍が見つかりました。その病院で、「ひどく貧血しているが適合する血液がないため輸血がでない、そのため麻酔もCT検査も出来ない。」と言われ、地元の病院の紹介で当院を受診されました。来院時、貧血がさらに酷くなっており、瀕死状態だったため手術を行うことができませんでした。輸血を行い様子が落ち着くのを待つことになり、点滴・内服を続けて9日後に少し状態が安定した為、手術となりました。輸血を行いながらの手術になりましたが、通過障害を起こしていた小腸の中高度悪性腫瘍(GIST)を無事切除出来ました。止まりにくかった術後の出血も翌日には収まり、ゆっくりですが確実に元気を取り戻し、見事退院することができました。 

ごえもんちゃんのケース

他院で肝臓の数値が高いと大阪の二次診療の病院を紹介され受診されました。その病院では肝細胞癌が疑われたそうです。患者様は当院での手術をご希望され来院されました。血液検査、CT検査で詳しく状態を調べ、輸血を行いながら肝臓癌の切除手術を行いました。病理検査の結果も肝細胞癌と胆管癌でした。術後は、徐々に体調が回復し、元気に退院されました。

チョコちゃんのケース

他院で「この腫瘍はまだ小さいので様子を見ましょう。」と言われ、様子を見ていたそうです。しばらくして急に大きくなってきたので当院に来院されました。腫瘍はとても大きく、腹部の横幅と同じくらいの大きさになっていました。15歳という高齢で、さらにひどく貧血していたのでチョコちゃんも弱っていました。手術の前日にお預かり、輸血を行い手術に挑みました。腫瘍の浸潤はひどく、腹膜にも達していたため、腹筋の一部も一緒に切除することになりました。 全身状態が悪く、リスクの高い状況での手術でしたが、術後の経過は良好で、すごくご飯も食べるようになり、元気に退院されました。

トリミング 血液療法 免疫治療

病院便り