▸病態
会陰ヘルニアは骨盤隔膜(尾骨筋および肛門挙筋)が弱り、主に直腸が肛門の横に逸脱してしまう病気です。主に未去勢の中高齢犬で多いです。
▸臨床症状
臨床症状としては直腸が肛門の横に出てしまうことによる排便障害や便秘、疼痛が見られますが、膀胱、前立腺等が逸脱してしまうとは、沈うつと嘔吐排尿障害を伴う重度で致死的な尿毒症になることもあります。
▸診断
診断方法は指で直腸検査を行い、直腸が肛門に出てしまっていることや筋肉による支持が出来ていないことを確認します。また膀胱が反転してヘルニアに入っていないかを確認するためにもX線検査や超音波検査、CT検査を行います。
▸治療
肛門の横に出てしまった直腸を外科的に腹腔内に戻し、骨盤の周りの筋肉、組織を利用し再建しますが、状態によっては開腹して結腸、膀胱、前立腺固定が必要になることがあります。
マイクロチップは、動物の個体識別を目的とした
皮下埋め込み型の電子標識器具です。
チップには身元情報のキーとなる固有のID番号(15桁)が
書き込まれています。
これを専用の読み取り機で読み取ることにより、
確実に個体を識別することができます。
フィラリアは蚊に刺されることにより感染し、心臓に寄生する虫です。
一度、心臓に寄生すると完全に治療することは容易ではありません。
●毎月1回の投薬(内服薬)か、
●毎月1回の滴下(外用薬)、もしくは、
●年1回の注射
で確実に予防できますので、予防されることをお勧めします。
平成30年度の狂犬病の予防接種が始まりました。
狂犬病は犬だけでなく、人間にも感染する病気です。
現在の日本では、犬の発生例はありませんが、
皆さんが予防されているおかげで長年この状況が保たれています。
法律で義務付けられていますが、ワンちゃんだけでなく、
ご家族の健康を守るためにも狂犬病の予防接種を
行ってください。